岐阜新聞・岐阜放送懇談会

自動車産業は警戒必要《9月合同例会》

2018年09月20日 13:14

「世界で米国のリーダーシップが後退しており、日本にとっても不利益だ」と語る春名幹男さん=岐阜市長良福光、岐阜都ホテル

「世界で米国のリーダーシップが後退しており、日本にとっても不利益だ」と語る春名幹男さん=岐阜市長良福光、岐阜都ホテル

テーマ「トランプ政権の行方と世界」
 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の9月合同例会は19日、岐阜市長良福光の岐阜都ホテルで開かれた。国際ジャーナリストの春名幹男さんが「トランプ政権の行方と世界」と題して講演。米政府内の対立や11月の中間選挙の見通しなどを解説し「世界で米国のリーダーシップが後退している。日本にも不利益で重大な問題」と語った。

 春名さんは日米関係、安全保障が専門。1969年に共同通信社に入社し、ワシントン支局長や特別編集委員を歴任した。

 米国では現在、トランプ大統領を批判する政府高官の「行政クーデター」が起こり、春名さんは「これまでにない緊張状態」と指摘。高官が大統領の暴走を止めようと机から重要文書を勝手に持ち去ったという暴露本のエピソードを紹介した。

 トランプ大統領の支持層は南部の福音派らキリスト教保守派が多く、「反イスラム、地球温暖化に懐疑的、移民反対など、福音派の主張がそのまま政策になっている」と述べた。ただ最近は強固な地盤だったテキサス州でも反トランプ勢力が増えていることから、「中間選挙では民主党が下院の過半数を獲得するのでは」と予想。景気悪化を他国のせいにして支持を集めるため「日本の自動車産業に対して、何か行動に出るかもしれない。警戒が必要」と語った。

 春名さんは日本が注視すべきは北朝鮮問題とし、米朝首脳会談は「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」が共同声明に明記されなかった点で「大失敗だった」と厳しい評価。日本の外交姿勢も、米朝韓が密に連絡を取り合う一方で「固定したチャンネルにとどまり出遅れた」と指摘した。

 米朝間のやり取りでは日本を射程に収める中距離弾道ミサイル「ノドン」には言及されていないため、「日本には47トンのプルトニウムがある。私は核保有論者ではないが、国内で核保有論が高まったらどうするのかと北朝鮮に突きつけ、外交の武器にする必要もある」と提言した。

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