岐阜新聞・岐阜放送懇談会
言葉に気持ち込めて 《東濃新春例会》
フリーアナウンサー・草野満代さん

2018年01月26日 14:11

「伝える力を手に入れる」と題し、講演する草野満代さん=多治見市新町、市産業文化センター

「伝える力を手に入れる」と題し、講演する草野満代さん=多治見市新町、市産業文化センター

◆テーマ「伝える力を手に入れる」

 25日に多治見市で開かれた岐阜新聞・岐阜放送東濃懇談会の新春例会は、中津川市(旧恵那郡福岡町)出身のフリーアナウンサー草野満代さんが、「伝える力を手に入れる」と題し講演した。草野さんは「伝えることは自分自身が全てをさらけ出すことから始まる」とし、「伝えたいという気持ちを言葉に上乗せしないと人には伝わらない」と述べた。

 草野さんは1989年にNHKに入局し、金沢放送局に赴任。91年から東京アナウンス室に転属され、国際的な話題も扱う朝のニュース番組のキャスターに抜てきされた。「きれいに読むことより、レンズの向こうにいる視聴者に直球で念を込めて伝えることが大切」との先輩の助言で、言葉に気持ちを込めるようになったと明かした。

 フリーになった後はTBS「筑紫哲也NEWS23」でキャスターを務め、アナウンサー生活のほとんどが報道畑。現在のテレビ業界を取り巻く環境について、「インターネットや会員制交流サイト(SNS)で匿名の意見が飛び交い、番組の萎縮や表現の貧困化の悪いスパイラルに陥っている」とし、「時代がものすごいスピードで変わっていくからこそ、改めて一対一の関係性の中で信頼感を構築することが大切」と述べた。

 詩人吉野弘さんの「祝婚歌」の一節を引用し、「正しいことを言うときは少しひかえめにするほうがいい」との教訓を披露。「50歳を迎え、どんな仕事をやっていきたいか見失っていた時間もあるが、輪郭が見えてきた」と近況を語り「等身大をさらけ出して、視聴者と共感し合える番組をつくりたい」と抱負を語った。