岐阜新聞・岐阜放送懇談会
天皇制いかにつなぐか《4月合同例会》
作家 保阪正康さん

2018年04月11日 10:08

「平成の節目に天皇制をどのような形でつないでいくか考えることが大切」と語る保阪正康さん=岐阜市長良福光、岐阜都ホテル

「平成の節目に天皇制をどのような形でつないでいくか考えることが大切」と語る保阪正康さん=岐阜市長良福光、岐阜都ホテル

テーマ「明治150年と平成30年時代はどう変わるのか」
 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の4月合同例会は10日、岐阜市長良福光の岐阜都ホテルで開かれた。天皇制や昭和史で多数の著書がある作家の保阪正康さんが「明治150年と平成30年 時代はどう変わるのか」と題して講演し「平成の節目に天皇制をどのような形でつないでいくか国民は考えないといけない」と述べ、天皇と国民がいかに共存するかを改めて考え直し、歴史をつくっていく大切さを説いた。

 明治から平成までの元号を「起承転結」になぞらえ、それぞれの時代の天皇が目指した天皇像などを解説。天皇陛下は、過去3人の天皇と二つの大きな違いがあるとし、「政治体制の下に天皇制を置いたほか、自分自身で象徴天皇像をつくってきた」と説明した。

 その上で、一昨年8月に天皇陛下が退位の意向を伝えたビデオメッセージについて「天皇と私たち(国民)が共有できるベストの天皇像をつくり、歴史に残していこうという本心や希望が含まれている。国民は、十分に反応できていないのではないか」と指摘した。

 また、各時代を豊富な知識と鋭い視座から論評。次の元号の時代について、天皇に加え「ナショナリズムと科学主義がキーワードになる」と述べ、「ロボット技術などが進歩する中、人間性について再考し、哲学や思想、価値観を科学技術の下で再構築しないといけないだろう」と予見した。