岐阜新聞・岐阜放送懇談会
拉致問題、段階的解決を《東濃9月例会》
政策研究大学院大教授 道下徳成氏

2018年09月13日 13:58

北朝鮮を巡る今後の動きと日本の取るべき対応について語る道下徳成氏=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

北朝鮮を巡る今後の動きと日本の取るべき対応について語る道下徳成氏=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

テーマ「米朝首脳会談後の朝鮮半島と日本の対応」
 岐阜新聞・岐阜放送東濃懇談会9月例会は12日、多治見市白山町のオースタット国際ホテル多治見で開かれ、政策研究大学院大学教授の道下徳成(なるしげ)氏(53)が「米朝首脳会談後の朝鮮半島と日本の対応」と題して講演。北朝鮮を巡る今後のシナリオを四つ紹介し「日本の今の政策は合理的。悪くないシナリオが実現するよう努力しつつ、悪いシナリオに進んだ場合の準備もしている」と語った。

 道下氏は日本の安全保障・外交政策や朝鮮半島の安全保障問題などを20年以上研究。現在は国家安全保障局顧問も務める。

 6月12日に実現した初の米朝首脳会談を「歴史的な日」としつつ「具体的なことは決まらなかった」と指摘。今後のシナリオとして▽北朝鮮の非核化、米朝関係改善に向かう▽北朝鮮が非核化を進めず米国が態度を硬化▽米国が在韓米軍を削減する▽金正恩朝鮮労働党委員長が経済改革を進めた結果、北朝鮮が不安定化する-と想定し、「何も変わらない可能性もあるが、2年後の米大統領選挙前に、トランプ大統領が国内支持率を上げるために国外で危機をつくる可能性がある」と危惧した。

 日本の対応については、今は合理的な政策を行っているが、北朝鮮の軍事的な圧力によって東京五輪を交渉材料にされないように日朝交渉を進めるべきと提言。加えて「核問題と拉致問題を絡めて解決すべきではない」とも述べ、拉致問題はある程度の時間をかけて段階的に解決に向かうことが大切と説いた。