岐阜新聞・岐阜放送懇談会
新政策の開発遅れ危惧<東濃11月例会>
早稲田大政治経済学術院教授 谷藤悦史氏 

2018年11月07日 10:33

「政治成果なき政権が続いている」と安倍政権を批評する谷藤悦史氏=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

「政治成果なき政権が続いている」と安倍政権を批評する谷藤悦史氏=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

◆テーマ 「安倍政権の行方」

 岐阜新聞・岐阜放送東濃懇談会11月例会は6日、多治見市白山町のオースタット国際ホテル多治見で開かれ、早稲田大政治経済学術院教授の谷藤悦史氏(68)が「安倍政権の行方」と題して講演。2012年から続く安倍政権を「政治成果なき政権」と断じ、「与党の不安定化と野党の低迷により、新しい政策開発が遅れている」と国内政治の問題点を指摘した。

 谷藤氏は英エセックス大政治学部客員教授や総務省政策評価審議会会長代理などを歴任。現在は早稲田大重点領域研究機構長を務める。

 同審議会で国の政策評価に携わった経験を踏まえ、第2次安倍政権発足後の政治成果について「地方創生は具体性がなく、経済指標から見てアベノミクスは成功しているとは言えない」などと批評。「今年9月の自民党総裁選は国会議員の内輪で決まったもの。現内閣も行き詰まっている」と話し、今後の政権運営を不安視した。

 人口減少を背景とした日本の課題に、労働人口の減少、年金や医療制度の再構築などを挙げつつ、「日本の政治の政策開発能力と人材開発能力が衰退している」と警鐘を鳴らした。国会議員の高齢化を問題視し「政治家を育成する政治改革が必要。地方で政治能力を高め、日本を担う人材になってもらいたい」と、地方議員への期待感を口にした。

 また、南海トラフ地震に備え、太平洋ベルトから内陸側に産業移転が進む現状を紹介し、「岐阜県は開発のチャンスが来ている。岐阜で新しい産業が育つことを期待している」と話した。