岐阜新聞・岐阜放送懇談会
人をつなぐ情報発信を <西濃6月例会>
ジャーナリスト 隈元信一氏

2019年06月21日 08:29

永六輔さんの生きざまについて詳述する隈元信一さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

永六輔さんの生きざまについて詳述する隈元信一さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

テーマ「この時代をどう生き、どう死ぬか ~永六輔に学ぶ」

  岐阜新聞・岐阜放送懇談会の6月西濃例会は20日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開かれ、ジャーナリスト隈元信一氏(65)が「この時代をどう生き、どう死ぬか~永六輔に学ぶ」をテーマに講演した。作詞や執筆活動、ラジオパーソナリティーなど多彩に活動した放送タレント永六輔さん(1933~2016年)を「各地を訪れて土地の人々と触れ合い、溶け込み、ときに一緒に涙も流しながら、応援歌のようなジャーナリズムを実践し続けた人だった」と形容した。

 ジャーナリストには「権力の監視」という役割とともに、取材源とのつながりを大切に相手への貢献を目指す「ケアのジャーナリズム」という観点があるとし「(東日本大震災が起きた)3・11後にはそのことが見直された」と解説。永さんは「旅芸人」のように全国各地を訪れ「にほんのうた」シリーズの作詞をするなど「旅するジャーナリストだった」と持論を述べ、パーキンソン病を患いながらも「体が動く限り東北へと通い、最後の最後までラジオ番組に出る執念を見せた」と芯の強さを示した。

 また、200万部のベストセラー「大往生」について「声なき民の声を足で取材して集めた本。まさにジャーナリズムの本だ」と主張した。会員制交流サイト(SNS)が普及した現代を「『みんながジャーナリスト』の時代」とした上で「永さんの生き方が参考になる」と強調。旅先でその地域の人と人とをつないできた永さん流のジャーナリズムを見習いながら「今こそ、みんなで実践していくべきだ」と呼び掛けた。