岐阜新聞・岐阜放送懇談会
ポイント還元反動懸念 <東濃9月例会>
法政大経済学部教授 小黒一正氏

2019年09月06日 09:09

消費税の増税と国の景気対策について語る小黒一正さん=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

消費税の増税と国の景気対策について語る小黒一正さん=多治見市白山町、オースタット国際ホテル多治見

テーマ「消費増税が日本経済に与える影響」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の9月東濃例会は5日、多治見市白山町のオースタット国際ホテル多治見で開かれた。法政大経済学部の小黒一正教授(公共経済学)が「消費増税が日本経済に与える影響」と題して講演。10月の2%の消費税率引き上げ後から来年6月末まで、中小の登録店舗で商品をキャッシュレスで購入すると、5%分がポイントとして還元される制度について「消費税は10月に3%減税され、制度が終わる時に5%増税されるのと同じことだ」との見方を示した。

 小黒教授は、キャッシュレス決済のポイント還元制度によって実質的に増税のタイミングが先送りになると強調。制度終了後の反動を懸念し「いまだかつて消費税率が一気に5%引き上げられたことはない。段階的にフェードアウトする方法が望ましい」と述べた。

 また、10年間で社会保障給付費が26兆円増加したことを指摘し「毎年、消費税1%分の費用が増えている。社会保障給付費をいかにスリム化させるかが重要になる」と財政運営の課題を示した。

 小黒教授は京都大理学部、一橋大大学院経済学研究科博士課程を経て大蔵省(現財務省)に入省。大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐などを歴任し、2015年に法政大経済学部教授に就任した。