岐阜新聞・岐阜放送懇談会
地方創生への活用探れ
第一生命経済研究所主任研究員 柏村祐氏

2020年02月18日 09:22

「新たなテクノロジーが生活に浸透するスピードは速まっている」と5Gへの対応を呼び掛ける柏村祐氏=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

「新たなテクノロジーが生活に浸透するスピードは速まっている」と5Gへの対応を呼び掛ける柏村祐氏=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

◆テーマ「5Gがもたらす社会変革」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の2月西濃例会は17日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開き、第一生命経済研究所主任研究員の柏村祐(かしむらたすく)氏(47)が、日本で今春から商用サービスが始まる第5世代(5G)移動通信システムの特性や活用の可能性について語った。

 演題は「5Gがもたらす社会変革」。ポケットベルから自動車電話へ、携帯電話からスマートフォンへと移動通信システムの歴史を振り返りながら、ほぼ10年ごとに進化してきたことを紹介し「最大通信速度は30年間で実に約10万倍となった」と5Gが実現する超高速通信について説明した。

 一方で「これまではスピード(通信速度)の話ばかりだったが、5Gのポイントは多数同時接続と超低遅延。今回新たに加わるこの二つのポイントがイノベーション(変革)であり、5Gの社会的インパクトが大きいとされるゆえん」と強調した。狭いエリアで同時に接続できる端末・センサーの数が現行の約100倍になることで家電や車など身の回りのあらゆる機器を"つなげる"ことができるようになるほか、通信によって生じる時間差が現在の10分の1程度にまで抑えられることで自動運転や遠隔手術など精緻な操作が要求される事柄への活用の道が開けることを丁寧に説明した。

 交通や物流、製造現場、農林水産業、スポーツなど分野ごとに5Gが社会実装されるイメージを詳述しながら「日本社会が抱える課題の解決や地方創生につなげていけるかどうかはわれわれに懸かっている」と主張。「5Gは世の中を変える技術のプラットフォームになり得るが、道路だけあっても車が走っていなければ意味はない。5Gという道路に何を走らせるのか、創造し、議論し、活用することが大切」と提言した。