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ふるさとへの便り

子どもの生活向上図る

ケニア



セカンダリースクールでの出前授業の様子=ケニア
セカンダリースクールでの出前授業の様子=ケニア

 「チャムゲイ!(=現地カレンジン族の言葉で『こんにちは』)」。私は、青年海外協力隊員として東アフリカのケニアで活動しています(現在はコロナ禍で一時帰国中)。ケニアには42の部族が生活しており、広大な自然や野生動物はもちろん、部族ごとに異なる人々の営みが大変興味深く魅力的な国です。
 私の任地エルドレットは、ケニア中部の標高2100メートルの高地に位置し、ケニア5番目の人口を抱える大きな都市です。私は児童事務所に配属され活動しています。日本でいう民生委員たちの能力を向上させ、彼らの活動を通して地域の子どもや家族の生活向上を図ることが目標です。実現に向け、地域の実情を把握するために、民生委員と共に家庭訪問をしたり母親グループの活動に参加したりしました。家庭訪問で最も印象に残っているのは、犯罪被害に遭い身体と記憶に障害が残りながらも懸命に子育てをする女性の姿です。困難な現実を突き付けられたのと同時に、民生委員が女性の社会復帰を支援した話を聞き、私が活動する意義を強く感じました。
 命の大切さや相互尊重の大切さを現地の子どもたちと共に考えたいと思い、セカンダリースクール(中等教育学校)を巡回し出前授業も行いました。子どもたちや先生方に日本文化を紹介し、子どもの権利や児童保護のヘルプラインについて伝える授業を実施しました。子どもたちは日本の言葉や食べ物に驚き、文化が異なる日本人と相互理解ができたことに誇らしげな様子で、喜んでくれました。
 民生委員の能力向上に向けた活動が本格始動する前に一時帰国となりました。日本、ケニアともに、子どもたちや家庭を守るために活動する人々は多く、感謝の輪が広がると良いなと感じています。

 栗原遥さん 県立高校教諭を経て、2019年7月からケニアへ派遣。現地家庭の生活向上を目指して活動。可児市出身。28歳。




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