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ふるさとへの便り

牛乳の乳質向上に協力

パラグアイ



ビニールパックで販売されるパラグアイの市販牛乳=同国
ビニールパックで販売されるパラグアイの市販牛乳=同国

 「バエシャバ!(=現地グアラニー語で『こんにちは』)」。私は、JICA海外協力隊員(シニア隊員)として南米のパラグアイで活動していました。

 パラグアイは、ブラジル、アルゼンチン、ボリビアに囲まれた南米中央に位置する内陸国です。国土は日本の1・2倍、人口は約700万人で、牛が約1千万頭と人より多い国です。高い山がないため、見渡す限り地平線が見えます。日本とのつながりは強く、これまでに、日系移民1万人以上がこの地に入植し、原野を開墾、耕作地に整備し、本来パラグアイになかった大豆の栽培を、日本から持ち込んだ大豆の種で始めました。それを今では世界第6位の生産量になるまで育て上げました。それで地平線に見えるのは放牧牛と一面の大豆畑なのです。

 パラグアイの公用語はスペイン語とグアラニー語。小学校から2カ国語教育を進め、国民のほとんどがバイリンガルです。これらの言葉が入り交じる早口な日常会話は私には快いメロディーにしか聞こえません。

 さて、私の職場があるオブリガード市は、首都から約500キロ離れたアルゼンチンに近いドイツ系移民の美しい街です。私は地元農協の畜産課に配属され、農協獣医師の酪農家指導に同行し、地域の酪農状況の把握に努めました。

 農協には、生産される牛乳の乳質に課題がありました。そこで私は、現地の人が自らの力で持続可能な、乳質向上に向けた技術協力を進めようと考えました。しかし、農協スタッフと今後の進め方を検討していた矢先に、世界的なコロナ禍のため帰国になりました。私には、技術支援の道半ばであり、現地からの要望もあるため、再度赴任できる日を待ち望んでいます。「アディオス!(=スペイン語で『さようなら』)」

 酒井喜義さん 公務員を退職後、2020年1月からJICA海外協力隊員としてパラグアイへ派遣。職種は家畜飼育。関市出身。




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