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ふるさとへの便り

感染症対策早さに驚く

ケニア



病院のゲートで手洗いをする人々=ケニア
病院のゲートで手洗いをする人々=ケニア

 私は今年3月に新型コロナウイルスにより緊急帰国し、5月から元の職場に復帰しています。ケニアの医療システムを簡単に紹介します。ケニア人はNHIF(国家医療保険基金)という保険に入っています。カテゴリーごとに支払い金額が分かれています。通常は月500ksh(約500円)支払えば保険に加入できますが、この国の保険に加入している人は20%に満たないといわれています。

 私が帰国してからがんで闘病中だった同僚が亡くなりました。彼は昨年、第3夫人との間に第2子をもうけたばかり。ステージ1だったがん。日本だったらこのがんは治療できるのではないかと思うこともありました。しかし、彼の薬代は月15万円くらいかかります。たとえ薬があっても手に入らないこともあるのが、ケニアという国です。

 新型コロナで感じたことは、感染症への対応の早さです。首都からバスで9時間ほどかかる私の任地、シアヤでも早急に対応していました。まだ任地には感染者が出ておらず、首都で数十人という感染者が発生した段階でした。まず病院のゲートで検温と手洗い消毒が促されていました。病院だけではなくレストランや小さな露天商でも手洗い場が設けられていました。日本とは異なり、島国ではない大陸続きの国ならではの対応だと感じました。

 今回、やりたかったこともできずに帰国したことは、とても残念ですが、協力隊の活動を通じて世界がとても身近になりました。日本だけではなく多くの国で死者が出ているのは悲しいことですが、100年に1度といわれるパンデミック(世界的大流行)への両国の対応を見ることができたのは、よい経験だったと感じます。この活動を最後まで支援していただいた全ての皆さまに感謝します。

 中山明香子さん 地方公務員を休職し1月から青年海外協力隊としてケニアへ派遣。ワクチン管理、施設巡回などに従事。各務原市出身。




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