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ふるさとへの便り

千畝の功績が結んだ縁

リトアニア



杉原千畝氏の功績をたたえる記念碑=リトアニア・カウナス市
杉原千畝氏の功績をたたえる記念碑=リトアニア・カウナス市

 私は、昨年6月から首都ビリニュスにある在リトアニア日本国大使館で勤務しています。リトアニアと聞いて、ヨーロッパ、バルト3国の一つという印象しかない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、日本とリトアニアは、岐阜県出身のある日本人による人道的活動を通じて、今日に至るまで確かな友好関係を育んでいることをご存じでしょうか。

 その人物とは、1940年当時、在カウナス日本国領事館の副領事で、ナチス・ドイツの迫害を受けてリトアニアへ逃れてきたユダヤ系避難民らに対して「命のビザ」を発給した、杉原千畝(ちうね)氏です。昨年は、その杉原氏の生誕120年、また、命のビザ発給80年の記念すべき年で、リトアニアでは杉原氏の功績をたたえる記念碑が設置されたほか、数多くの杉原氏に関する事業が官民を挙げて実施されました。

 また、カウナス市にある「杉原記念館」(旧在カウナス日本国領事館)が、コロナ禍により存続の危機に陥った折には、岐阜県のほか、日本各地からご支援に関する問い合わせを多数頂きました。杉原氏の人道の精神により築かれたご縁が、日本・リトアニア両国にしっかりと根付き、育まれていることを改めて実感し、日本人として、また、岐阜県民としてとても誇りに思います。私も広報文化担当として、日本の文化や情報の発信を通して、杉原氏により築かれた日本とリトアニアの友好関係がより深まるための一助を担っていきたいと考えています。

 最後に、リトアニアは、冬は氷点下20度以下まで冷え込むこともありますが、景色も良く、夏は快適です。また、リトアニアの人々は穏やかでとても親切です。コロナ禍が終息した折には、ぜひ、杉原氏の「命のビザ発給の地」であるリトアニアへお越しください。

 山岡裕香さん 2014年県庁に入り、昨年4月より外務省に出向。在リトアニア日本国大使館3等書記官。広報文化担当。大垣市出身。




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