松山 智一さん
アーティスト
世界で個展、尽きぬ探求心
西洋と東洋の融合をテーマにした絵画は、国際的に高い評価を受けている。「文化や人種、世代を越えてコミュニケーションが取れるのがアートの魅力」と語る。
高山市国府町出身。小学3年から6年までは米国で過ごした。帰国し大学は上智大経済学部に通い、スノーボーダーとしても活躍していたが、約10カ月間歩けなくなるほどの大けがを負った。
「スノーボードは表現のスポーツ。何かクリエーティブなことをしたかった」。単身ニューヨークへ渡り、名門美大プラット・インスティチュートを首席で卒業した。
ニューヨークにアトリエを構え、日本の文化をモチーフに取り入れた、ポップで色鮮やかな作品を手掛ける。「幼少期を過ごした米国と、自分のルーツである飛騨高山がつながっている」。ロンドンやドバイ、香港など世界各国で個展を開き、米スポーツ用品大手ナイキやジーンズのリーバイスとコラボしたプロジェクトにも取り組んだ。
先日、東京都内のLUMINE0で、国内では11年ぶりとなる個展を開いた。「多くの人に作品のスケール感を体感してほしかった」。表現者としての探求心は尽きない。42歳。