東松 寛文さん
リーマントラベラー
週末は海外、働き方を提唱
会社に勤め、週末は海外旅行へ―。夢のような働き方を実践し、提唱する男、それが「リーマントラベラー東松」だ。
その人気ブログでは、そろいのTシャツを着た同志が世界中から笑顔の写真を投稿。文字通りの「働き方改革」が話題を呼び、昨年は全国で50回の講演をこなし「旅をする時間が減った」と苦笑いする。
羽島市に生まれ、大手広告代理店に勤務。休みなく終電で帰る毎日だったが、ある日、大好きなバスケットボールのチケットを入手した。どうしても米国に行きたい。上司を説得して確保した5日間。現地で見たのは、平日の昼間から飲み、食べ、遊ぶ人々だった。
人生を謳歌(おうか)する姿に衝撃を受けた。「もっと違う生き方を見たい」。週末に旅に行くため、集中して仕事を終わらせる習慣ができた。めりはりがつき、能率はぐっと上がった。「オンもオフも120%、人生を全力で生きるようになった」。貯金はなくなったが、得難い財産をつかんだ。
「働き方改革は、制度より個人の意識を変えるべき。休みを取ることは、人生を選択し、自分らしく生きる1歩目になる」。東京都港区在住。30歳。
(岐阜新聞 2018年2月23日掲載)