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岐阜新聞・岐阜放送懇談会

若者の所得向上が重要《西濃6月例会》

日本総合研究所調査部上席主任研究員 藤波匠氏



「地域に暮らす若者を生かすための発想が必要」と地域活性化策を語った藤波匠氏=大垣市万石、大垣フォーラムホテル
「地域に暮らす若者を生かすための発想が必要」と地域活性化策を語った藤波匠氏=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

テーマ「人口減が地方を強くする ~人口減を前提とした地域活性化~」
 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の6月西濃例会は21日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開かれ、日本総合研究所調査部上席主任研究員の藤波匠氏(52)が「人口減が地方を強くする ~人口減を前提とした地域活性化~」をテーマに語った。

 藤波氏は「東京圏への転入は18~30歳で完結し、それ以外の世代はほぼない」とした上で、国勢調査を基に2010年に17歳だった東京圏以外の約90万人が30歳になる23年にどこで暮らしているかの推測を明示。約10万人が東京圏へ流入している一方、約80万人は東京圏以外で暮らしているとして「東京に若者が全て吸い取られているイメージだが、実は1割ほど。取り戻そうとするのでなく、地方に暮らす約80万人の若者が夢を実現できる社会、暮らしやすい地域をつくっていくべき」と持論を述べた。

 また、高度成長期の60年代に農村から東京圏へ集団就職した「金の卵」の多くが70、80年代に地方へ戻っているデータを示し、「地方の暮らしが劇的に良くなっていた時期で、地方に豊富に仕事があった。経済政策によってその場所にどれだけの人が存在できるかが決まるとも言える」と話した。

 全国の地方自治体がこぞって移住促進施策を展開していることには「中山間地域や限界集落はやるべきかも知れないが、ある程度の規模の都市がやっても短期目線での移住促進にあまり効果はない」と指摘。「地域に暮らす若者のことを大切に考えるべき。1人がいろんな仕事をする"仕事の集約"で所得を増やすなど若い人の所得を伸ばす発想が必要。景気が上向きの今こそ力を入れて取り組むべきだ」と提言した。