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岐阜新聞・岐阜放送懇談会

国内景気緩やかに回復<西濃2月例会>

三菱UFJリサーチ&コンサルティング執行役員調査部長 中塚伸幸氏



世界経済の動向や日本経済の先行きについて講演する中塚伸幸さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル
世界経済の動向や日本経済の先行きについて講演する中塚伸幸さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

◆テーマ コロナ禍と内外経済の展望

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の2月西濃例会は19日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開かれ、三菱UFJリサーチ&コンサルティング執行役員調査部長の中塚伸幸さんが「コロナ禍と内外経済の展望」をテーマに、新型コロナウイルスの感染が広まってからの世界経済の動向や日本経済の行方について講演した。「ウィズコロナの下で、日本の景気は緩やかな回復基調にある。コロナ前の水準にはまだ戻っていないが、回復基調は不変だ」と分析した。

 日本の実質GDPの推移を2008年のリーマン・ショックの際と比較。「リーマンの時と違い、今回はコロナの感染を抑えるために人為的に経済活動を抑制した。このためリーマンよりも戻りは早い」と説明。「ただウィズコロナのため、戻ってからの成長は緩やかになるだろう」と見通した。

 また「輸出は中国向けが堅調で、米国向けも自動車が復調して改善している。緩やかな回復が続く見込み」と語った。一方、消費動向では「人出が戻るまではサービス消費の回復は遅れる」と述べた。

 世界経済の中心となる米国と中国の関係については、「(両国は)経済の相互依存の関係が大きい。これまでのグローバル化のメリット追求の姿勢には変化がないだろう。ただ安全保障や先端技術の分野では分断が進む」と展望する。その上で「日本は米国から対中国の制裁への同調を求められる懸念もある。リスク分散をいかに行うかが鍵になる」と述べた。

 日本の今後の成長戦略については「菅政権はデジタルと脱炭素を2本柱にしている。日本はデジタル投資が遅れていて、労働生産性が低い。今後、デジタル投資でいかに生産性を高められるかが求められる」と話した。