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岐阜新聞・岐阜放送懇談会

会社の在りたい姿追求<5月合同例会>

富士通理事・首席エバンジェリスト 中山五輪男氏



「将来の『在りたい姿』を達成するための手段が、デジタルトランスフォーメーションだ」と語る中山五輪男氏=岐阜市長良福光、都ホテル岐阜長良川
「将来の『在りたい姿』を達成するための手段が、デジタルトランスフォーメーションだ」と語る中山五輪男氏=岐阜市長良福光、都ホテル岐阜長良川

◆テーマ「中堅中小企業におけるDXの進め方」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の岐阜・西濃5月合同例会は11日、岐阜市長良福光の都ホテル岐阜長良川で開かれ、富士通理事・首席エバンジェリストの中山五輪男(いわお)氏が「中堅中小企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の進め方」と題して講演した。

 中山氏は、日本の競争力は年々低下しており、特に企業の生産性や効率性が他の先進国よりも弱いと指摘。その理由を「日本には世界最高クラスのデジタル環境があるにもかかわらず、多くの人が使いこなせていない」と説明し、打開のためのキーワードがデジタルによる改革を意味するDXだと提言した。

 デジタルへの転換を進める上では、アナログな物をデジタルに置き換える「デジタイゼーション」や、置き換えたデータを活用し工程そのものをデジタル化する「デジタライゼーション」、社会全体に大きな影響を与えるデジタライゼーションである「DX」の3段階があると説明。富士通が関わった人工知能(AI)を用いたDX事例として、製造業での品質不良の原因分析や、小売業での天候などのデータを活用した客数予測などを紹介した。

 一方で、「DXは数百の企画を進めなければならず、その中で大成功するのは1件あるかないか。初期段階で成否は見極められないため、一つの企画に社運を賭けるのは危険」と助言。失敗しないためには「最初に、将来の会社の『在りたい姿』であるビジョンをつくることが重要だ」と指摘した。

 ビジョンの策定では、必要に応じて外部のデザイナーと連携するなど、さまざまな視点を持つメンバーで議論を重ねることが有効だとし、「絵にして社員らと共有することが大切。ビジョンを達成するための手段がDXで、DXは目的ではない」と述べた。