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岐阜新聞・岐阜放送懇談会

相手褒め情報 引き出せ<西濃8月例会>

三重大人文学部教授 山田雄司氏



「忍者は季節が移り変わっていくように、誰かがやっているように思わせないで陰で行動する」と話す山田雄司さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル
「忍者は季節が移り変わっていくように、誰かがやっているように思わせないで陰で行動する」と話す山田雄司さん=大垣市万石、大垣フォーラムホテル

◆テーマ「現代にいかす忍術」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の8月西濃例会は24日、大垣市万石の大垣フォーラムホテルで開かれ、忍術研究の第一人者で三重大人文学部教授の山田雄司さんが「現代にいかす忍術」をテーマに講演した。

 山田さんは忍者の現代のイメージの多くは江戸時代の歌舞伎で作られており、実際の姿とはかい離があると指摘。「忍者については14世紀の南北朝時代に一番古い記録がある。時代によって異なるが、主な活動は情報収集にあった」と紹介した。

 また「忍」の字が持つ意味についても説明。一つは耐えるや我慢するという意味で、もう一つはひそかに隠れて行うという意味で、「忍者は季節が移り変わっていくように、誰かがやっているように思わせないで陰で行動し、自然にそうなるようにしていく。忍者は忍の字を体現している存在だといえる」と話した。

 残されている忍者の文書から、現代人に通じる忍者の心構えについても説明した。コミュニケーション術では「自分の聞きたいことを語らせようとすると深く隠してしまうもの。まず、ほかのことから話させて本筋を引き出し、相手を褒めて気持ちをおごらせること」と紹介。洞察力については「ぱっと見て分かったと思ってはいけない。見つめ、聞き詰めるぐらいしないと本当のことは分からないと書かれている」と説明し、「感覚的なことに傾斜しがちな現代だからこそ、非常に重要なことだ」と語った。