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岐阜新聞・岐阜放送懇談会

選んだ道、努力で正解に<岐阜10月例会>

まんまる笑店社長 恩田聖敬氏



介助者との口文字を駆使して、会場からの質問に答える恩田聖敬さん=岐阜市長良、岐阜グランドホテル
介助者との口文字を駆使して、会場からの質問に答える恩田聖敬さん=岐阜市長良、岐阜グランドホテル

◆テーマ「絶望への処方箋 ~ALS患者の私が伝えたいこと~」

 岐阜新聞・岐阜放送懇談会の10月岐阜例会は19日、岐阜市長良の岐阜グランドホテルで開かれ、サッカーFC岐阜元社長で、体が徐々に動かせなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」と闘いながら執筆や講演活動を続ける恩田聖敬(さとし)さん(43)が「絶望への処方箋~ALS患者の私が伝えたいこと~」をテーマに登壇した。

 恩田さんは山県市出身。京都大大学院を修了後、ベンチャー企業に就職。約10年間の勤務を経て2014年にFC岐阜の社長に就任し、直後にALSを発症して社長職を退任した。16年にクラウドファンディングで資金を募り、全国で講演や執筆活動を行う「株式会社まんまる笑店」を設立。精力的に活動している。

 講演は、人工呼吸器を使いながら、まだ声の出る頃に恩田さんの声を録音した合成音声ソフトを駆使して実施。これまで、想像を絶する努力で人生を切り開いてきたと振り返り、「(恩田さんが)選んだ選択肢を自分の力で正解にしてきた」という友人の言葉を紹介。「ALSに罹患(りかん)したことは自分が選んだ道ではないが、これまで同様に正解にしてみせたい」と意気込みを語り、「どんなに理不尽なことが起きようと『じゃあどうする?』の発想があれば乗り越えられる」と呼び掛けた。

 また「ALSや障害者のことをもっと知ってほしい」と訴え、健常者と障害者とを分けることなく、お互いを一人の人間として見ればもっと尊重し合えると強調。「障害者は社会に守られるだけの存在ではない。支えられた分だけ支えたいと思うのが人のさがで、障害者も同じ」と説いた。