従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業が県内でも増えてきています。
「ぎふ健康づくり応援プロジェクト」では、健康経営に積極的に取り組む企業をシリーズで紹介していきます。
2022年11月8日掲載
株式会社 小林製作所(関 市)
製造業
ウォーキングイベントに積極参加、食事・運動面での意識向上促す
自動車などに使用される精密プラスチック部品の金型を設計・製作している小林製作所。一昨年から全社員に歩数計を配布し、歩数を毎月集計。歩数の多い社員を表彰し、健康食品などを提供している。また、関市による5人一組でチームをつくり、1チームの30日間の合計歩数を競い合う「せき*チーム対抗ミリオンウオーキング」に一昨年から全社員が参加。昨年は2位の成績を収めたチームを出すなど、結果を残した。
先月は関市の「クアオルト健康ウオーキング」に参加。専門ガイドの指導の下、出発前や活動中に血圧と心拍数を測定しながら、各自が無理なく市内の山や神社などを巡ることができた。小林美千代専務取締役は「社員の家族も参加できる健康関連のイベントができたら」と今後の展望を見据える。
日頃から簡単な運動ができるようにと、協会けんぽ岐阜支部の「職場における運動講座」を受講。社内で要望の多い腰痛の予防や改善がテーマで、いすに座りながらできるストレッチの仕方などを教えてもらった。
食事面では、関市保健所による「食育出前講座SATシステム」を全社員が受講。普段の食事の献立を食品サンプルを使ってトレーに載せるとカロリーや栄養バランスが分かる仕組みになっており、保健師から適切な食事法をアドバイスしてもらった。小林一彦社長は「健康を維持して社員同士がコミュニケーションをしっかり取れば仕事もうまくいく」と力を込め、社員全員で会社を盛り上げていく。
■本社/関市池尻897‐5 ■創業/1985(昭和60)年 ■設立/1989(平成元)年7月 ■代表者/代表取締役社長 小林 一彦 ■従業員数/19人(男性15人、女性4人)
株式会社 テクノス(安八町)
空調・電気設備の設計・施工
社員のメンタルケアに配慮、休暇取得もしっかり促す
商業施設や住宅などの設計・施工やメンテナンスを行うテクノス。「仕事は健康が第一。そのためには若いころから健康に気をつけてほしい」と鍔田(つばた)剛年社長は話す。夏は屋外で現場作業を行う社員のために、会社から水分や塩あめ、空調服を支給している。今後は1人暮らしで食生活が乱れがちな若手社員のために、会社側が一部負担する形で、栄養のバランスが取れた弁当を支給することなども検討している。
12月にはインフルエンザ予防接種を毎年実施。社内にコロナの抗原検査キットを置き、いつでも検査ができる環境が整う。
若手社員へのフォローやメンタルケアにも配慮。鍔田社長は「仕事のことをさり気なく聞くようにしている」と気を配る。コロナ禍前は社員同士の交流を深めるために、月に1回の親睦会を行っていた。また、社内に現場作業員用と事務職員用にテレビや自動販売機、冷蔵庫などが置いてあるリフレッシュルームを設けており、休憩を取りながらコミュニケーションを取ることができる。
突発的に仕事が舞い込むことが多いため、その分の休みをしっかり取るように促すことを徹底。仕事の依頼が多い夏に出勤した分の休みを、秋以降に取ってもらうなどしている。「自分たちのような設備業は裏方ではあるが、人の手によって施工やメンテナンスを行う必要とされる仕事。社員たちには胸を張っていてほしい」と言う鍔田社長。「若手から意見を聞きながらより良い職場を築きたい」と意欲を示す。
■本社/安八郡安八町南條742-1 ■設立/2004(平成16)年12月 ■代表者/代表取締役 鍔田 剛年 ■従業員数/31人(男性26人、女性5人)
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