従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業が県内でも増えてきています。

 「ぎふ健康づくり応援プロジェクト」では、健康経営に積極的に取り組む企業をシリーズで紹介していきます。

2021年11月25日 掲載


社員の健康管理体制を整備、健康情報の発信にも工夫を凝らす


 県の「清流の国ぎふ健康経営宣言企業」に登録されており、経済産業省の「健康経営優良法人2021」に認定。健康習慣アンケートの結果を生かすフィードバックセミナーを今年2回行うなど、健康経営に力を入れている。

 社員の健康診断受診率は毎年ほぼ100%で、未病を少しでも早期発見できるように、今年からは腫瘍マーカー検査やピロリ菌検査などの費用を会社側が半額補助するなど、オプション検査のサポートも手厚くした。メンタルサポートでは臨床心理の専門科による電話相談も可能で、ストレスチェックは全社員を対象に実施している。

 以前は社内食堂に健康に関するパンフレットを置くことで情報を発信していたが、現在は多くの社員が関心を持つようにするため、社員の携帯電話のメールアドレスに情報を送る方法に変更。少しでも社員が情報を目にするようにと工夫を凝らし、たんぱく質を取ることで丈夫な体をつくる方法、肩こりや腰痛対策などさまざま情報を紹介している。禁煙対策では工場の敷地内を禁煙とすることで、喫煙者の数を大きく減らすことができた。

 昔から年次有給休暇の取得率が高いなど、社員がしっかりと休暇を取得できる環境となっており、残業時間の削減にも配慮する。鷲崎純一代表取締役は「まだ健康経営を始めたばかり。無理強いせずに健康に対する意識を高められる場を社員に少しずつ提供していきたい」と意気込み、段階を踏みながら社員が健康的に働ける環境を整えていく。


 

毎日の健康チェックで体調管理、楽しく運動できる環境も充実


 健康診断の受診率は100%が続いており、現在は人間ドックを受診する際に会社側が費用を補助している。日頃の社員の健康管理にも配慮。睡眠時間がしっかり取れているかなど毎日健康チェックを行い、体調不良の社員を無理に働かせないようにしている。経済産業省の「健康経営優良法人2021」にも認定された。

 夏場は熱中症対策として、屋外で作業を行う社員全員に空調服を支給。そのほかにも経口補水液や塩分を補給できるあめ、首を冷やす冷却タオルなどを持たせている。

 社員に運動を促すために、中津川市内在住、在勤、在学の者を対象とした、スマートフォンのアプリを活用して歩数をカウントするイベント「アプリで健康ウオーキングやろまいか」に社員の多くが参加。3人1組でチームを編成するなど楽しく運動ができるように工夫をし、運動の習慣化を図る。コロナ禍で昨年から2年連続で中止となっている「中津川リレーマラソン大会」にも、チームを編成してこれまでに多くの社員が参加している。

 そのほかにも男性社員の育児休暇取得を推奨。昨年から2年連続で育児休暇を取得している。全社員でやりたいことを決めて実行する「ミリオンハッピークラブ」では、社員旅行やバーベキューなどを企画する。加藤郁子専務取締役は「社員としっかりコミュニケーションを取ることで、健康と働きやすさのバランスが取れた環境を整えたい」と話し、社員1人1人が充実した生活を送れる職場を築く。


 

●本プロジェクトにご賛同いただけるパートナー企業を募集します。パートナー企業には、健康経営などに関する情報提供や、特集内での健康経営の取り組み紹介などを予定しています。
●「健康経営」はNPO法人健康経営研究会の登録商標です。