従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業が県内でも増えてきています。
「ぎふ健康づくり応援プロジェクト」では、健康経営に積極的に取り組む企業をシリーズで紹介していきます。
2024年1月24日掲載
株式会社 大福製紙(美濃市)
特殊紙製造
創立90周年の特殊紙メーカー節目を迎えより魅力的な職場へ
マスキングテープを中心に工業用から生活素材まで幅広い分野の原紙を手がける特殊紙製造の大福製紙は、経済産業省の「健康経営優良法人」に2021年から3年連続で認定。従業員に生活習慣などに関するアンケートを取り、各自の健康管理などを把握することで職場環境の改善を図る。アンケートの結果から「運動をする習慣を身に付けたい」との声が多かったことから、運動に関するイベントの情報などを発信していく必要性を知るなど、集約した情報をフィードバックすることに注力。アンケートの設問に回答するだけでなく、従業員からの意見を書き込めるようにすることも検討している。
健康意識向上の一環として、運動や食事に関する冊子を従業員に配布し、社員食堂にチラシを掲示。各社員が健康管理に関する年間目標を立てることを推奨している。
会社の福利厚生として、社内に設けた風呂を24時間利用することもでき、夜勤などで遅い時間帯に仕事を終えた従業員がすぐに体をリフレッシュできる環境が整う。その他にもインフルエンザの予防接種では、費用の一部を会社側が負担。予防接種も会社で受けることができる。
毎月の安全衛生委員会は各職場のパトロールや危険箇所の確認の他に、職場環境の改善に関する意見をフランクに話せる環境となっている。管理部の武藤真弘係長は「今年で創立90周年を迎えるにあたって、従業員の健康を把握しながら感謝の気持ちを伝え、魅力ある職場にしていきたい」と意気込む。
■本社/美濃市前野422 ■創業/1934(昭和9)年 ■代表者/代表取締役社長 松久 豊太郎 ■従業員数/95人(男性82人、女性13人)
有限会社 早野研工(大垣市)
金属加工業
健康的で快適な労働環境を提供働きやすさが商品開発の意欲促す
建設機械や産業機器の部品を受注生産しながら、培ってきた加工技術をPRする提案型営業で幅広い業界から試作や一点物の製作も手がける早野研工は、健康経営に注力する。健康に関する情報をメルマガなどで従業員に発信。情報を共有し、健康への意識を高めている。運動面では毎朝ラジオ体操を行い、養老の工場には卓球台を設け、空いた時間に利用できる。また、社内アンケートを取り、従業員が抱える問題を把握するなどして、有給休暇を取りやすい環境を整備。半休の取得も認めた。
夏場の工場での労働環境を快適にするため、エアコンの設置個所を増設した。作業効率化を促す機械も積極的に導入。使用するたびに自動で金型をセッティングする機械や、夜間無人運転を可能とする機械装置を利用することで、社員の負担を軽減している。
工場内で作業を快適に行える環境だけでなく、自社製品の積極的な開発にも尽力する。3年前には、入社1年目の社員が自分の趣味から商品開発のアイディアを得て商品化につなげ、生活雑貨の国際見本市でグランプリを受賞した。また、開発から販売までを見通し、SNSやマルシェなどを活用して自社製品をPRしている。おかげで製造するだけでなく、販売に関するノウハウも蓄積されている。総務課の早野悦子さんは、今後の展望を「現場社員の声を反映することで自分たちの職場を良くしたい」と話し、「若い従業員に合った職場環境を整えていきたい」と意気込む。
■本社/大垣市多芸島1-86-2 ■創業/1983(昭和58)年10月 ■設立/1988(昭和63)年10月 ■代表者/代表取締役 早野 文仁 ■従業員数/41人(男性28人、女性13人)
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