従業員の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実践する「健康経営」に取り組む企業が県内でも増えてきています。
「ぎふ健康づくり応援プロジェクト」では、健康経営に積極的に取り組む企業をシリーズで紹介していきます。
2024年2月14日掲載
コーケン産業 株式会社(垂井町)
運送業
健康重視で安全運転を徹底、社内イベント通じて親交を図る
本業の運送業に加えて流通加工事業も手がけるコーケン産業は昨年、垂井署管内で従業員の無事故・無違反の取り組みで成果のあった優秀安全運転事業所として、県警と自動車安全運転センターから表彰され金賞を受賞するなど、ドライバーの安全運転を徹底。同じく昨年、経済産業省の健康経営優良法人に認定されるなど、職場環境の改善にも注力する。
以前は多かった長距離運行を取りやめ、自宅に帰ってゆっくり休める状態を確保している。労働時間短縮の一環として、一定距離以上の移動は高速道路を積極利用するなどして工夫を凝らす。また、日々の生活リズムを安定させるために、出発時間を一定にするなどしている。
毎月1回、全社員を集めた安全講習会の場で健康に関する資料も配布。年に1回、専門家を迎えた健康セミナーも行う。社内の清涼飲料水の自動販売機にカロリー表示をするなどして、健康への意識向上を図る。
社内イベントが多く、年に3回ほど会社の敷地でバーベキューを実施。ブラジル出身の社員が、バーベキュー時に郷土料理を振る舞うといった交流も生まれている。社員旅行や忘年会も毎年行っており、社員から旅行先を提案されることもあるという。いずれも参加は自由だが参加率が高く、社員がイベントを楽しみにしていることが分かる。今後の展望について、高木英樹代表取締役は「待遇面を改善するなどして、安定した生活を送れてこの会社で良かったと社員が思えるようにしていきたい」と話す。
■本社/不破郡垂井町府中2330 ■設立/1993(平成5)年12月 ■代表者/代表取締役 高木 英樹 ■従業員数/31人(男性21人、女性10人)
株式会社 都築産業(羽島市)
産業機械製造
社員の意見を健康経営に反映、楽しみながら活動に取り組む
産業機械製造の都築産業は総務部主導で、2021年から健康経営に尽力。取り組みが評価され、経済産業省の健康経営優良法人に22年から2年連続で認定された。
昨年は社員の運動意識向上を図る社外研修を2回に分けて実施した。5月は山にハイキングに行き、6月はフォレストアドベンチャー(自然共生型アウトドアパーク)にチャレンジ。全社員を対象とし、どちらかを選択するようにした。体を動かすことはもちろん社員同士の親交を深める場にもなり、今後も継続していく予定だ。
社内の食堂には、岐阜保健所からの健康に関するチラシを掲示。自動販売機には、特定保健用食品の清涼飲料水を取り入れた。健康診断後、メタボ対象者には、保健師による生活習慣改善指導を促すなどしている。
また、社員にアンケートを取って健康を促す取り組みとして何をしたいかを聞き、社員の意見を改善策としてフィードバック。来月にはボウリング大会の実施が決まった。多くの社員が参加できるようにと、就業時間を使って行う。産業医も参加するため、気軽に健康の相談もできる。
健康管理では希望者を対象に体長約1㍉の線虫ににおいを嗅がせ、がんの有無を早期に発見する検査法「N-NOSE」を導入している。総務部の担当者は「社内での健康経営を一過性にするのではなく継続していきたい」と力を込め、「押し付けにならないように多くの社員を巻き込んで、楽しく取り組めたら」と意気込む。
■本社/羽島市舟橋町2-28 ■設立/1978(昭和53)年8月 ■代表者/代表取締役 都築 力 ■従業員数/37人(男性24人、女性13人)
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