岐阜県に留学したベトナム人卒業生との交流会=ベトナム・ホーチミン市

 当地ホーチミン市でも、コロナ禍で昨年半ばには2カ月ほど厳しい外出制限が課されていましたが、昨年11月からはマスクこそしていますが、ほぼ正常な日常生活が営まれています。最近では観光客も入国ができるようになり、以前のようなにぎわいが戻ってくることでしょう。

 1996年ごろから経済振興政策(ドイモイ)が定着し始め、日本からのベトナムへの投資が盛んになりました。当初は進出する企業数は多くありませんでしたが、2000年代には大企業だけでなく、規模の比較的小さな企業もベトナム進出が増えました。その中には岐阜県の企業も含まれています。

 南北に2000キロメートルもあるベトナムには南部ホーチミン市と首都の北部ハノイに二つの岐阜県人会があります。ここホーチミン市(昔の名前はサイゴン)の岐阜県人会には岐阜県出身者や岐阜にゆかりのある方が入っておられ、名簿には約60人が記載されています。

 当地在住の日本人は企業派遣の駐在員や日系企業の現地採用の方が大部分を占め、定住者は少ないのが実情です。当地の県人会は定期的な飲み会やゴルフ会といった活動のほか、年に1度は岐阜県に留学されたりしたベトナム人との交流会に参加しています。コロナ禍でしばらく中断していた飲み会は今年初めから再開され、2カ月に1度の開催で岐阜の話題で盛り上がっています。

 ホーチミン市やその近郊に進出している日本企業の集まりであるホーチミン市日本商工会議所は現在では会員企業数が1千社を超え、海外の日本商工会議所の中でも会員数の多い団体の一つになっています。

 ちなみにハノイの日本商工会議所の会員企業数は約800社、中部ベトナムのダナンにあるダナン日本商工会議所は会員企業数が140社となっています。

 ホーチミン市日本商工会議所は1995年ごろの発足当時の会員企業数は200社に満たない状態でした。それと比較すると会員企業数の増加は目を見張るものがあります。

◆ホーチミン市岐阜県人会長 森英範さん略歴

 もり・ひでのり 美濃市出身、岐阜高校卒業。定年までゼネコン勤務で海外駐在が10カ国、合計で44年の海外生活、ベトナムは通算17年。現在建築関係の会社を経営。73歳。

▼メッセージ

 岐阜県に留学したベトナム人と話していると、皆さんが岐阜の自然の美しさをたたえていました。長良川の澄んだ水の色は格別です。