妻の署名を勝手に書いた離婚届を提出したとして、有印私文書偽造・同行使などの罪に問われた茨城県立つくばサイエンス高の元副校長遊佐精一被告(53)に東京地裁は8日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑1年6月)の判決を言い渡した。

 内山裕史裁判官は、偽造した離婚届が受理され、戸籍記録が書き換えられたことで「文書に対する公共の信頼が害された」と指摘。被告の子を妊娠していた交際相手が出産する前に妻と離婚したかったという動機に「酌量の余地は皆無」と述べた。一方で被告が反省していることから執行猶予が相当とした。

 判決によると、2022年1月、交際相手に妻の署名を偽造させ、離婚届を提出した。