焼け焦げた東華大の校舎から書籍などを運び出す学生=11日、台湾東部・花蓮県(共同)

 台湾東部沖地震で被災した台湾有数の大学、東華大(花蓮県)が日本を含めた国際社会にさらなる支援を呼びかけている。人的被害はなかったが、火災で校舎が焼損するなど推計約20億台湾元(約95億円)の被害が出た。授業はオンラインで再開したが、再建には時間がかかる見通しだ。

 東華大は約1万人が学ぶ台湾東部最大の大学。3日朝の地震発生後、理工学部の実験室の化学物質が爆発して4階建ての化学棟全体に延焼し4日朝まで燃え続けた。高価な実験装置も焼けた。

 地震当時、校舎にいた修士2年林仲威さん(24)は「強い薬品臭が充満して怖い思いをした。6月で卒業だが、思い出の校舎が燃えてしまい寂しい」と話した。