清らかな山の尊称「みたけ」を由来とする説が通説のようです。難しいのは表記で、「御嶽」や「御岳」ではなく「御嵩」。1959年発行の町史には、このように書いてあります。

 「初めて御嵩の文字を見て『みかさ』とは読めても、『みたけ』と正しく発音できる人はおそらく100、千人に一人もあるまいと思われる」

 町史によると、町役場所蔵の諸記録や地誌などでは明治10年ごろまで主に「御嶽」と書かれ、以降は「御嵩」の字に改められていったようです。

 その理由について町史は、さまざまな史料の分析から次のような気骨ある論を展開しています。「元々は『御嵩』だったが、為政者の誤記に迎合して『御嶽』が広まり、明治維新後に『御嵩』に復古した」。町史は「御嵩」のルーツを皇室領などの農民「御田家」だとも論じています。

 

【答え】みたけちょう