2022年春から導入される、国鉄越美南線時代に運行した急行「おくみの」のデザインを復刻した新型車両
行き先を表示するサインボードを手にする社員=関市元重町、元重公民館

 長良川鉄道(岐阜県関市元重町)は来春、国鉄越美南線時代の急行「おくみの」のデザインを復刻した新型車両を導入する。約40年前まで運行していた車両で、越美南線時代を懐かしむ鉄道ファンや沿線住民の根強い声を背景に導入を決めた。当時を再現した昭和ロマンあふれる演出で運行するイベントも企画している。企画の準備費用をクラウドファンディングで募っており、注目を集めそうだ。

 車両の更新に伴う新たな企画。急行おくみのは国鉄越美南線時代の1966~82年に運行。クリーム色のボディーに朱色の帯が入り、鉄道ファンからは「沿線の四季の風景にマッチする車両」として人気が高いという。車両の導入費用は約2億円で、国や県などの補助金を活用する。

 車両だけでなく、国鉄時代に使われた機器や制服も復活させ、イベント運行などで活用する。列車の衝突を防ぐため運行管理に使う機器「タブレット」(通行手形)や、車内販売用のワゴン、列車の行き先を示すサインボードなどを新調したり、保管されていたものを修繕したりして使う。

 車両は本年度中に導入し、来年4月以降の運行を目指す。関市で行われた会見で坂本桂二専務は「昭和にタイムスリップしたような演出で長良川鉄道を盛り上げ、全国からの集客を図りたい」と語った。

 硬券の1日乗車券などを返礼品としたクラウドファンディングで資金を募っている。機器の修繕費用などに充てる予定で、目標額は100万円。専門サイト「キャンプファイヤー」で11月末まで受け付けている。