県認知症希望大使として講演する髙谷登美子さん(中央)と長女の赤松宏美さん(右)=4月22日、岐阜市野一色、長森北公民館

 急速な高齢化で、認知症になっても希望を持って暮らし続けることができる「新しい認知症観」の普及と浸透が求められる中、理想と現実とのギャップに戸惑う家族も少なくない。明るく前向きに暮らす「岐阜県認知症希望大使」の髙谷登美子さん(78)=関市=の長女でケアマネジャー赤松宏美さん(57)=同=も最近まで悩みを抱えていた一人。「母は明るいから大使としては適任かも知れないけど、家族の陰の苦労は分かってもらえない」。それでも大使としての活動を支えるうち、認知症に対する後ろ向きな考えも薄れてきた。「これからも当事者の思いを発信する母の手伝いをしていきたい」。母と二人三脚で進んでいきたいという新たな思いが芽生えてきた。

 「デイサービスでいい男性はいないかしらと探しているんです」。4月下旬、岐阜市地域包括支援センター長森が市内で開いた地域住民向けの認知症講座で登美子さんがおどけてみせると...