全国でもバーベキュー愛好家が多いことで知られる岐阜県。そんな岐阜県の県民なら、それぞれお気に入りのバーベキュー食材がきっとあるだろう。そこで通信アプリLINE(ライン)で読者とつながる岐阜新聞の「あなた発!トクダネ取材班」(あなトク)を使い、8月30日~9月6日にかけて登録している県民に呼びかけてお薦めの食材を教えてもらった。集まった食材は清流に定評のある岐阜県らしく鮎など。候補の食材からデジタル報道部の記者3人が厳選し、実際にバーベキュー。肉だけでない、ただ焼くだけでもない、岐阜県らしいバーベキューを体験することができた。

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 バーベキューをするならやはり河原だろう。開放的で吹いてくる川風も心地よい。県庁所在地でありながら岐阜市には長良川河畔というバーベキューに向く場所がある。早速、食材やバーベキューコンロを持ち込み、調理を始めた。

岐阜市の長良川河畔でバーベキューを開始

まずは岐阜県らしく鮎

 まずは鮎。食材はすべて近所のスーパーで調達したが、鮎を普通に売っているあたりさすが岐阜市のスーパーだ。記事を執筆している私の地元は同じ岐阜県だが東濃地方で、鮎をそれほど食べないためスーパーではまず手に入らない。鮎を紹介してくれたのもやはり岐阜市の40代男性。売っていた鮎は「落ち鮎」と言われる産卵前の子持ち鮎だ。

焼き方で失敗したがおいしくいただいた鮎

 とはいえ実は3人とも鮎をバーベキューで焼いたことなどない。3人のうち20代のI記者は事前に鮎の調理について予習。塩でもんでぬめりを取ってからヒレに化粧塩を施し、串で刺してくれた。焼く前までの準備は思ったよりうまくいった。しかしここで誤算が。竹串を購入しようとしたが見当たらず、結局ステンレス製の串にしたことが大きなミス。立てると滑ってどうしても鮎がずり落ちてしまう。最終的には横にして焼くことに。紹介してくれた男性と鮎には申し訳ないことをしてしまった。それでもさすが岐阜が誇る鮎。私としては、香ばしくてそれなりにおいしくいただいた。

変わり種のローストビーフ

 続いては変わり種のローストビーフの調理を開始。薦めてくれた人は、「調理はカンタンでおいしいのは間違いない」とコメントしてくれた。しかしこれもバーベキューでは3人ともやったことがない料理だ。スパイスを牛肉の表面に満遍なくつけ、表面を軽く焼く。その後、アルミホイルで巻き、コンロの端のほうに置いて蒸し焼きにした。高級料理として出てくることが多いローストビーフがこんなに簡単にできるのだろうか。半ば期待、半ば不安のまま空いた時間を活用して、別の食材に取りかかる。トンちゃんと鶏ちゃんだ。60代男性の紹介だが、これも岐阜のソウルフード。調理が簡単なのも記者たちにとってはありがたい。早速アルミニウムの皿で炒める。

中がピンク色に調理できたローストビーフ

 さてローストビーフは無事に完成しただろうか。ホイルを取り外し、肉を切ってみる。真ん中がピンク色で、店で出されるローストビーフと見た目は変わらなくできた。味も悪くない。むしろおいしい。成功と言っていいだろう。トンちゃんと鶏ちゃんについては、何も言うことがないくらい安心して食べられる味だ。I記者は「今回は肉だけで焼いたが、今度はキャベツなどと一緒に焼きたい」と話す。

焼くとジューシーになった明宝ハム

 最後は、県民なら誰もが知るあのハム。「明宝ハム」だ。均等に細かくカットした豚肉を使ったプレスハムで、高級ハムとして地元では有名。そのまま食べてもよし、焼いて食べてもよしの一品だ。似た製法で作っている「明方ハム」もあるが、今回は明宝ハムを薦められたので明宝ハムにした。30代のK記者は「焼くことで、食感が変わってジューシーになる」と満足そうな顔。トンちゃんや鶏ちゃん、明宝ハムいずれも県民にとってはいつもの味。それをバーベキューしながら外で食べるのは格別のおいしさだった。

 鮎では焼き方で失敗したが、さすがバーベキュー好きがお薦めするだけある食材ばかり。すべておいしかった。今回は取り上げなかったが「焼きリンゴ」や「石焼き鍋」、「練り物」なども薦められた。また「飛騨牛のシャトーブリアンのステーキ」も岐阜市の40代女性に「ちょっと豪華なバーベキューのメインメニュー」とお薦めされたが、残念ながら予算の都合で今回は断念した。筆者としては一番興味があったのだが。

次回は記者のお薦め

 紹介してもらっているばかりでは申し訳ない。次回は今回取り組んだ記者3人がお薦めする食材を実際にバーベキューして紹介する。

鈴木隆宏(すずき・たかひろ) 出版社、経済専門紙を経て2011年に岐阜新聞社入社。経済担当記者をメーンに、本社遊軍や可児支局、西濃支社にも勤務。6月からデジタル報道部。