繊維問屋街の一角にお目見えした巨大なウオールアート。スマホ片手に訪れる若者も増えている=岐阜市問屋町
1階部分のデザイン案を決めるために行われた試し塗り。市民参加で5年後の完成を目指す=同

 築54年の通称「レトロ壁」と呼ばれる、岐阜市問屋町の繊維問屋街の一角にある集合ビルの巨大な壁面で「ウオールアート」事業が進んでいる。3月には、壁の大部分に白い雲と青空を描いた壁画が完成。インスタ映えする新たな名所スポットとして若者らの注目を集める。1階部分の壁面は未完成で、市民らも参加して絵を描き進め、5年後の完成を目指す。

 JR岐阜駅北口周辺の再開発で、レトロ壁があらわになったのは9年前。昭和の雰囲気がいいという声もあったが「岐阜の玄関口にふさわしい明るいイメージに」と、地元の岐阜問屋町二丁目協同組合がウオールアート事業を始めた。幅約130メートル、高さ約20メートルの壁面の2階から上には、青空に漂う雲が描かれ、晴天の日には、本物の空と雲と一体となって、爽やかな景色が目の前に広がる。

 ビル側面の壁には、地元の若手アーティストが動物などを描いた壁画も並び、欧米で見るようなストリートアートのよう。「スマートフォンを手にした若者の姿をよく目にするようになった。繊維問屋街に興味を持ってもらうきっかけになれば」と、汲田義明理事長(74)は期待する。

 1階の壁面はこの夏、古川秀昭前県美術館長のアドバイスを受けてデザイン案を決めた。12月のせんい祭りなど今後のイベント時には来場者にも絵を描いてもらう。「みんなの手でウオールアートを完成させたい」と汲田理事長は話す。