感染防止予防の徹底を訴える古田肇知事=岐阜県庁

 岐阜県は23日、国の新たな新型コロナウイルスの対応策に基づく「医療ひっ迫防止対策強化宣言」を全国で初めて発令した。県民に対し、混雑した場所への外出を控えることや大規模イベントへの参加を慎重に検討することを特別措置法を根拠に要請する。感染拡大が止まらない中、救急医療を制限する医療機関や救急搬送困難事案が増えており、「いつもなら受けられる医療が受けられない」状況が間近に迫っている。宣言を受けて政府は同日、岐阜県を対策強化地域に指定した。期間は来年1月22日まで。

 宣言では、県民に、初詣など年末年始の行事への参加のほか、クリスマス会、忘・新年会、成人式2次会などでの大人数での会食について、見合わせも含め慎重に検討することを要請。事業者にはテレワーク(在宅勤務)の推進を求める。対策では、県陽性者フォローアップセンターの機能を強化し、自己検査のためのキット配送数を1・5倍にするほか、陽性の確定診断人数を倍増。自宅療養している中学生以上の軽症者を対象に、近くのクリニックが開いていない年末年始や日曜日・祝日にオンライン診察が受けられる仕組みを31日から運用する。薬局やドラッグストアで受けられる無料検査を1月末まで延長するほか、感染リスクの高い行動事例をSNS(交流サイト)で周知する。

 古田肇知事は「助かる命が助からない最悪の年末年始になりかねない。控えるべきは控える徹底した感染防止対策を」と呼びかけた。

 県内の直近1週間の新規感染者数の平均は、宣言の発令が可能となる「レベル3(医療負荷増大期)」の指標2800人を16日に突破し、病床使用率も指標の50%前後で高止まりしていた。

【医療ひっ迫防止対策強化宣言】

 流行「第8波」に備えるため国が11月に運用を開始した2段階ある対策強化策の一つ。感染レベル3になると、都道府県の判断で発令できる。県民に行動を控えるよう要請ができ、医療機関の協力も得やすくなる。国の支援や職員派遣なども受けられる。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置のように飲食店などに休業や時短営業は求めない。