岐阜新聞社は、新型コロナウイルスワクチンの接種完了の見通しについて、県内全42市町村にアンケート調査を実施した。一般高齢者は42市町村が7月中に接種完了の見通しを示した一方、政府が示した10~11月に全希望者に接種を完了させるとするスケジュールについては、11月末までに完了としたのは17市町村にとどまり、25市町は、ワクチン供給量の見通しが不透明などとして「分からない」と回答した。政府に対しては、完了の前提となるワクチン供給計画の開示を求める声や、加速化による現場の負担増を訴える意見も上がった。

 アンケートは今月15~18日に実施。菅義偉首相が9日の党首討論で、ワクチン接種について「10月から11月にかけて、必要な国民について全て終えることを実現したい」と表明したことを受け、▽全希望者への接種を11月末までに完了するか▽菅首相の発言の受け止め▽一般接種での優先対象や順位について質問。一般高齢者については、接種完了時期、1回目、2回目の接種状況を尋ねた。

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 11月末までに接種完了できないという回答はなかったが、過半数以上の25市町が「分からない」とした。理由として「供給量の見通しが不透明で完了の見込みが立てられない」(岐阜市)、「国が供給計画を示してない現時点で完了すると断言できない」(土岐市)、「具体的な供給計画が示されておらず8月以降の接種計画の詳細が作成できない」(羽島郡岐南町)と、明確な供給計画を求める意見が目立った。

 菅首相の発言に関しては、瑞浪市は「各自治体のヒアリングもなしに発言するのは問題。自治体のペースで、焦ることなく、接種ミスのないよう安全、安心に接種できることを優先すべき」とした。「計画の前倒し変更が自治体に与える影響をどの程度把握しているのか疑問」(不破郡垂井町)、「これ以上の負荷に耐えられるか。地域医療の維持についても考えてほしい」(加茂郡川辺町)と、混乱する現場の状況も垣間見えた。

 一般接種の優先対象は国や県の方針に合わせ、基礎疾患のある人、社会福祉施設などの従事者、教職員や消防職員など人と接する機会が多い職業とする自治体が多く、岐阜市や関市、土岐市などは60~64歳を先に接種するとした。

 一般高齢者の接種は全市町村が7月末までに完了と回答。1回目の接種率の県内平均は58・8%。最も高いのは瑞穂市の94・7%で、羽島郡笠松町の91・4%、大野郡白川村の88・3%と続いた。郡上市は22・0%で最も低かったが、今月14日に接種が始まったばかりであるため。2回目の県内平均は19・3%。白川村が87・6%で最も高かった。