柳ケ瀬商店街を案内する土肥彩香さん=岐阜市日ノ出町

 学生時代に富山県から岐阜市に移り住んだ土肥彩香さん(24)が、柳ケ瀬商店街のまちづくり会社の社員として奮闘している。大学4年時に商店街のイベントを手伝っていた土肥さんは昭和風情と新店が共存する雰囲気が気に入り、卒業後も働くことにした。「大好きな柳ケ瀬で新しい出会いをしてみたかった」と商店街を盛り上げるイベントの企画、運営を担う。案内所も設けるなど、かつてのにぎわい復活を目指す柳ケ瀬を若い力で支えている。

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 富山市内の高校を卒業した土肥さんは、生活科学を学ぶために岐阜市内の大学に進学し、1年生の夏に初めて柳ケ瀬商店街を訪れた。毎月第3日曜のイベント「サンデービルヂングマーケット(サンビル)」が開催されていた日で、個性的な店の数々に心を奪われた。

 その後も何度も商店街に足を運んだ。4年生になった2018年、土肥さんは商店街に深く関わりたくなり、サンビルのボランティアスタッフとして会場設営や来場者の案内を手伝うようになった。

 同年の夏には富山県内のアパレル系企業に内定が決まりながらも「本当にやりたいことは何だろう」と自身に問いかけるようになった。悩む日々が続く中、「柳ケ瀬を楽しいまちにする株式会社」の社員から誘いを受けた。「商店街で面白いことが始まる予感があった。好きなことができるのは今しかない」と考え直した土肥さんは同社に応募し、採用が決まった。

 新イベントを企画するなど手応えを感じていたころ、コロナ禍が柳ケ瀬を襲った。人通りの減少で店舗の多くは閉店に追い込まれ、残った店も厳しい経営を強いられている。

 商店街のイベントも中止と再開を繰り返す中、今年6月から日ノ出町のロイヤル劇場ビルの一角で、「やながせ案内所」を不定期で始めた。通行人に探している店やお薦めの飲食店を紹介するだけでなく、商店主との何気ない会話が元気を与えているという。

 新型コロナウイルスが収束後も案内所を続けたいと考える土肥さんは「学生や若い人たちが集まり、新しい出会いが生まれる場所にしたい」と意気込む。