世界文化遺産「佐渡島の金山」の追悼式が13日、新潟県佐渡市で開かれた。世界遺産登録時に日本政府が朝鮮半島出身者を含む全労働者の追悼式を毎年開くと表明しており、2回目。韓国政府は追悼の辞の内容で、労働の強制性の表現を巡り意見が折り合わなかったとして、昨年に続いて欠席した。
式典は新潟県、佐渡市、地元市民団体でつくる実行委員会が主催。政府代表として外務省の岡野結城子国際文化交流審議官が追悼の辞で「朝鮮半島から来た労働者は、戦争という特殊な社会状況下とはいえ危険で過酷な環境で困難な労働に従事した。先人が紡いできた歴史に思いを致し、未来に継承していくと改めて誓う」と述べた。
招待者約70人が黙とうし、白い菊を献花した。約30分間の式が終了後、渡辺竜五佐渡市長は取材に、来年の式に関し「韓国側も参加できるよう国がしっかり話をしてほしい」と話した。
佐渡金山には戦時中、朝鮮人徴用工が動員されたことから、韓国政府は強制労働の現場だとして遺産登録に否定的だった。