大統領専用機「エアフォースワン」の機内で報道陣の取材に応えるトランプ大統領=9日(ロイター=共同)

 【ワシントン、キーウ共同】英紙フィナンシャル・タイムズは9日、米政権がロシアの侵攻が続くウクライナ情勢を巡って示した和平案に対し、ウクライナに迅速な回答を求めたと報じた。トランプ大統領は25日のクリスマスまでに和平合意に達したい考えという。トランプ氏は米メディアに「負けているのだから、物事を受け入れ始めなければならない」と述べ、ウクライナが譲歩する必要があるとの認識を示した。

 和平案にはウクライナ東部ドネツク州の割譲が含まれる。ゼレンスキー大統領は9日、領土割譲などウクライナに不利な項目を削除した修正案を10日にも米国に提示すると表明。トランプ氏が反発する可能性がある。

 ゼレンスキー氏によると、修正案は3文書あり(1)20項目の条件(2)戦後のウクライナの「安全の保証」(3)ウクライナの復興―に関する文書。欧州各国と協議し作成した。

 同紙によると、ゼレンスキー氏は、ウィットコフ米和平交渉担当特使らとの6日の電話協議で「数日以内」に回答するよう求められ、ゼレンスキー氏は欧州各国との協議が必要だと返答した。