白川村議会の定例会は17日、本会議を再開し、一般質問を行った。高山市荘川町六厩で建設が計画されている産業廃棄物最終処分場に関し、成原茂村長は「行政が反対と打ち出すと訴訟につながる可能性がある。慎重としつつも高山市と連携してどのような形で運動ができるか模索したい」と慎重な姿勢を示した。

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 大田貢議員が処分場への村の考えや対応について質問。成原伸次総務課長は、世界遺産の白川郷合掌造り集落が下流域に位置することを踏まえ「独自の環境保全型条例を検討する可能性はある」と答弁した。村では、2021年に村議会が建設を認めないよう県に求める意見書を全会一致で可決している。

 処分場は現在、事業者のアルト(富山市)が環境影響評価の調査を進める。計画では、埋め立て地は10万6256平方メートルの管理型処分場で、廃プラスチック類や金属くずなど18品目を26年間にわたって廃棄するとしている。予定地近くには別荘地があり、庄川の支流・六厩川の上流部に位置することから、下流域に位置する白川村には周辺環境への影響が懸念される。

 計画を巡っては、11月に高山市の田中明市長が「反対」と表明。開会中の同市議会定例会では、周辺自治体を含む関係者と連携していく考えを示している。同村議会は同日までに10議案を可決、閉会した。

(市原萌子)