金工の魅力を論じる正村美里副館長=岐阜市宇佐、県美術館

 岐阜県美術館(岐阜市宇佐)で開催中の特別展「大正・昭和〝モード〟の源泉」の美術講座が7日、同館で開かれた。正村美里副館長が「金工の不思議な魅力を探る」と題し、金工を通じて「工芸」の変遷を論じた。

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 同展では国立工芸館所蔵の主に大正・昭和初期の工芸、デザインを県美術館所蔵品と併せて展示。講座では正村副館長が工芸の始まりから、近代化とともに発展するまでの推移を説明し、金工作家や作品を紹介しながら変遷をたどった。

 江戸期まで仏像や鎧兜(よろいかぶと)、刀装具が主だった金工は、明治期の廃刀令で職人が職を失ったものの政府が帝室技芸員制度をつくり保護。アール・ヌーヴォー、アール・デコ様式を受容し、大正~昭和初期には金工家の団体が設立され、モダニズムへと発展していった。同展で展示中の杉田禾堂「用途を指示せぬ美の創案」には美術家らによる論争が巻き起こったことも挙げながら「戦後の前衛運動、そして現代でも金工の魅力は受け継がれている」とした。

 同展は県美術館、国立工芸館、国立アートリサーチセンター、岐阜新聞社、岐阜放送主催。2月15日まで。2月9日は休館。

(大堀瑠美)