山口県下関市で2024年、女性=当時(74)=をひき逃げし死亡させたとして、道交法違反罪に問われた男性被告(61)に、山口地裁下関支部が無罪の判決を言い渡していたことが9日、分かった。夜間で女性が路上に横たわっていた状況は極めてまれだとし「物をひいた認識にとどまったとしても不自然ではない」と指摘した。5日付。

 荒金慎哉裁判官は判決理由で、時速約9〜15キロで左折後に市道で女性に乗り上げたが、大きな音はせず女性も声を上げなかったと認定。事故時の衝撃は「強い異常性を感じるものとまでは言えない」と判断した。求刑は懲役1年2月だった。

 被告は24年11月19日午後8時50分ごろ、下関市上田中町4丁目で女性を乗用車でひいて死亡させたのに、救護措置を講じず警察にも報告しなかったとして、昨年6月に在宅起訴されていた。

 弁護人の白石資朗弁護士は取材に「公平な判断だ」と判決を評価。山口地検の沖慎之介次席検事は「判決内容を精査し適切に対応したい」とコメントした。