~造園・緑化業界の脱炭素化に向け、「芝生」栽培における国内初のバイオ炭由来クレジットの創出を目指す~
株式会社TOWING(本社:愛知県名古屋市、代表取締役CEO:西田 宏平、以下「TOWING」)は、造園・緑化事業大手の富士見工業株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役:山本 正信、以下「富士見工業」)および芝生メーカーの株式会社ニチノー緑化(本社:東京都中央区、代表取締役社長:永井 統尋、以下「ニチノー緑化」)と共同で、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を活用した環境負荷低減型緑化用芝生の開発・栽培実証を開始いたしました。
本取り組みは、造園・緑化業界のサプライチェーン全体での脱炭素化ニーズへの対応として、J-クレジット制度の方法論「AG004 バイオ炭の農地施用」を緑化用資材へ応用し、クレジット創出を図るものです。さらに、高機能バイオ炭「宙炭」およびバイオ炭の施用による農地への炭素固定だけでなく、土壌改良効果による芝生の品質・生産性の向上や、取り組み全体における経済性の評価も目的としています。
国内初※となる緑化用芝生へのJ-クレジット制度の適用に向けて、3社が連携して農業・環境の双方で付加価値を生み出す、新たなモデルの構築を目指します。

緑化用芝生の栽培の様子
1.背景
■ 緑化用資材業界における脱炭素ニーズの高まり
近年、建設・造園・都市緑化の各分野において、使用する資材のライフサイクル全体を通した温室効果ガス(GHG)排出量(カーボンフットプリント)の削減に対する要求が急速に高まっています。公共工事や民間工事においても、脱炭素に配慮した資材の採用が入札条件や評価項目として重視される事例が増えつつあります。
こうした動向を踏まえ、富士見工業およびニチノー緑化は、造園・緑化事業におけるサプライチェーン全体でのGHG排出削減に取り組む方針を打ち出し、主要資材である「芝生」を活用する方法を模索していました。
■ J-クレジット制度「バイオ炭の農地施用」の現状と適用拡大の可能性
J-クレジット制度における方法論「AG004 バイオ炭の農地施用」は、農地への炭素固定効果が認められた手法です。これまで国内における同方法論の活用事例は、食用の作物や花き等、消費を目的とした農産物の生産農地が中心であり、緑化用資材の生産農地で活用された事例は公開されている範囲では確認されておりません。
一方で、同方法論の対象要件には栽培する農地に対する厳格な制限があるものの、作物の制限はなく、緑化用資材である芝生は、出荷までの栽培期間において「農地」で管理される「作物」としての側面を持つため、これらの要件を満たす可能性があります。この点に着目し、農地栽培の芝生へのバイオ炭施用とJ-クレジット創出を組み合わせた、国内初※となる新たな価値創造スキームの実証の検討を開始しました。
※2026年6月現在 TOWING調べ
2.取り組み内容
■ 実証スキームの概要
本実証では、富士見工業を通じて宙炭(そらたん)およびバイオ炭を供給し、ニチノー緑化の芝生の契約産地農地に各製品を散布・土壌混和し、芝生を植え付けました。
以下の3点を中心に検証を進めます。
- 生育・品質への効果検証:宙炭およびバイオ炭の施用が、芝生の生育・根張り・品質に与える効果の定量評価
- J-クレジット創出可能性の検証:農地へのバイオ炭施用による炭素固定量の測定およびJ-クレジット創出スキームの確立
- 経済性の評価:施用コストと品質向上・クレジット収益を総合した事業性評価




各社の役割イメージ図
■ バイオ炭
本実証では、TOWINGが独自の前処理技術と微生物培養技術を用いて製造した高機能バイオ炭「宙炭」の効果を圃場レベルで検証します。
3.今後の展開
本実証は2026年春に開始し、同年秋口まで継続的に芝生の生育状況および土壌の状態をモニタリングします。得られた知見をもとに、2027年度を目処にTOWINGを通じたJ-クレジット制度(AG004 バイオ炭の農地施用)によるクレジット発行を検討します。
具体的には、以下の展開を見据えています。
- 芝生の栽培農地で創出されたJ-クレジットを、造園・緑化工事の発注者や関係業者に販売し、緑化資材調達における脱炭素価値として提供する仕組みの構築
- バイオ炭施用芝生(仮称:「宙炭芝生」)として、低炭素かつ高品質な差別化商品の開発・販売
- 緑化用資材(芝生以外の地被植物・苗木等)への展開可能性の調査
- 本スキームの造園・緑化業界団体等への横展開と、業界標準化への貢献
TOWINGは「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会の実現」をミッションに掲げており、本取り組みは農業・造園・都市緑化の3分野を結ぶ新たな環境再生型ビジネスモデルとして、さらなる社会実装を加速させてまいります。
■ 高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」について
TOWING独自のバイオ炭前処理技術と微生物培養技術に、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の技術を融合させた革新的な農業資材。土壌の健康状態の向上により、化学肥料の使用を削減、有機転換を促します。さらに、作物の品質と収量の向上により、生産者の経営効率にも寄与。地域の未利用バイオマスのアップサイクルや、農地への炭素固定を通じて温室効果ガスの削減にも貢献します。
■ 株式会社TOWINGについて
「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会を実現する」をミッションに掲げる、2020年2月創業の名古屋大学発グリーン&アグリテックスタートアップです。地域の未利用バイオマスの炭化物にTOWINGが保有する土壌由来の微生物群を効率的に選別・培養する技術を用いて開発した高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の製造・販売、および関連する技術サービスの提供を行っています。同技術を活用して、宇宙開発利用加速化プログラム(スターダストプログラム)にも携わっており、月面農業を実現する研究開発も行っています。農林水産省みどりの食料システム法基盤確立認定事業者であり、2024年 農林水産省中小企業イノベーション創出推進基金事業(SBIR、フェーズ3基金事業:技術実証等)にも採択されています。
d81010-70-ec59fae15e76da7deb75dba786579c0c.pdf各社概要
<TOWING>
住所:〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町1番 名古屋大学インキュベーション施設
代表者:西田 宏平
事業内容:宙炭の製造・販売、導入支援、宙炭の利用量に応じたカーボンクレジットの代理取得・販売、
および宙炭を利用して生産した作物の販売
設立:2020年2月27日
URL:https://towing.co.jp/
お問い合わせ先:株式会社TOWING 広報チーム
お問い合わせフォーム:https://forms.gle/K3KxyC4WAGPbqu7M9
<富士見工業>
住所:〒422-8026 静岡県静岡市駿河区富士見台1丁目21番22号
代表者:山本 正信
事業内容:有機質肥料・緑化資材の製造販売、レンタル収納事業、および不動産活用事業
設立:1946年1月14日
URL:http://www.fujimi-ryokuka.co.jp/
お問い合わせ先:富士見工業株式会社 環境緑化事業本部
お問い合わせフォーム:https://fujimi-group.co.jp/contact.php
<ニチノー緑化>
住所:〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町14番4号 岡谷ビルディング6階
代表者:永井 統尋
事業内容:造園・芝・緑地等工事の請負・設計・施工・管理、非農耕地用農薬・肥料・資材等の販売 等
設立:1974年6月1日
URL:https://www.nichino-ryokka.co.jp/
お問い合わせ先:株式会社ニチノー緑化 環境緑化部
お問い合わせフォーム:https://www.nichino-ryokka.co.jp/contact/
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