2018年7月6日、西日本豪雨の際に観測された大気の川。赤色が濃いほど水蒸気量が多い(釜江陽一氏提供)

 筑波大と北海道大の研究チームは、大量の水蒸気が上空に流れ込んで日本列島に大雨をもたらす「大気の川」の流量が2022年までの約40年で8%強増加したと明らかにした。地球温暖化で大気中の水蒸気量が増えたことなどが要因という。筑波大の釜江陽一准教授(気象学)は今後も同様の傾向が続く見通しだとし、日本近海の水温が高い今年は「大雨に特に注意が必要だ」と呼びかける。

 研究チームによると大気の川は、大量の水蒸気が長さ2千キロ以上にわたって帯状に流れる現象で、広い範囲に同時多発的な災害をもたらす恐れがある。線状降水帯を発生させることがあり、18年の西日本豪雨や20年の熊本豪雨を引き起こした。

 チームは1981〜2022年の気象データを分析した。太平洋高気圧が日本の南に張り出している時に、高気圧の西の縁に沿って水蒸気が流れ込み、西日本や東日本の上空で流量が強まることが分かった。

 地球温暖化と高気圧の強化が重なり、水蒸気量が増加。最大流量は毎秒約40万トンで、アマゾン川の約2倍に当たるという。