保存した3Dデータから作ったウクライナ・キーウの聖ソフィア大聖堂のミニチュア=5月、リビウ(共同)

 ウクライナ西部リビウにあるテック企業が、ロシアの攻撃にさらされる歴史的建造物の3Dデータを保存する活動を進めている。保存した建物のデータは既に約300件。中には実際に攻撃で被害を受けた建物もあり、将来の再建に役立てることも視野に入れる。

 手がけるのは、建物のデジタルデータ化を専門とする「スケイロン」。ユーリー・プレポドブニーさん(32)が大学在学中の2016年、友人たちと創業したスタッフ約10人の会社だ。22年のロシアの侵攻開始直後、自治体などの支援を受け、ミサイルや無人機で攻撃される恐れがある建物のデータ保存を始めた。

 建物を立体的に保存するため、レーザースキャナーや無人機を使って多角的に測量。首都キーウの世界遺産、聖ソフィア大聖堂の場合、半月かけて千回以上、測量を繰り返した。外観や内部の写真も撮影し、後からコンピューター上で情報を統合処理する。戦闘の激しい東部ドネツク州の劇場や教会も3Dデータ化した。

 必要なときに専門家らがデータベースから情報を入手できるようにしている。(リビウ共同)