- 庭から始まるネイチャーポジティブに向けた実践知を国内外へ広く発信 -

2026年7月14日
積水ハウス株式会社

 積水ハウス株式会社(以下、当社)は、2001年から生物多様性に配慮した庭づくり・まちづくりの提案「5本の樹」計画を推進してきました。本計画は、2026年3月1日に取り組み開始から25周年を迎えました。

 この節目に、住宅の庭という身近な場所から、自然と人がともに豊かに暮らすネイチャーポジティブ*¹な社会への第一歩としてさらに広げていくことを目指し、これまでの歩みと成果をまとめたホワイトペーパーを7月14日より公開します。本ホワイトペーパーは、一般向け、専門家向け、およびそれぞれの英語版を含む全4種類です。住宅の庭を起点とした都市の自然再生とネイチャーポジティブに向けた実践知を国内外に向けて発信します。

 

 

 

 「5本の樹」計画は、“3本は鳥のために、2本は蝶のために、地域の在来樹種を”という思いを込め、その地域の気候風土・鳥や蝶などと相性の良い在来樹種を中心とした植栽にこだわった庭づくり・まちづくりの提案です。小さな「点」である庭が街の中で連続して「線」となり、さらに里山など地域の自然とつながることで「面」へと広がっていく。こうした緑のつながりが都市部の「生態系ネットワーク」を形成し、生態系保全に貢献しています。

 本ホワイトペーパーは、株式会社シンク・ネイチャーとの協働による科学的な調査・分析に基づき、「5本の樹」計画がもたらす生物多様性への効果や社会的価値をまとめたものです。

 一般向けホワイトペーパーでは、「5本の樹」計画の効果を分かりやすく説明し、都市における自然再生が私たちの暮らしや社会にもたらす価値を紹介します。

 専門家向けホワイトペーパーでは、四半世紀に及ぶ「5本の樹」計画による生物多様性の再生効果を、科学的かつ定量的に評価しています。限られた都市空間において「緑の量」だけでなく「緑の質」を重視する本計画が、どのように都市の生態系ネットワークの形成に寄与しうるのか検証するとともに、自然再生がもたらす多様な社会・経済的価値を整理しています。

 当社は、今後も「5本の樹」計画を通じて、住宅の庭から都市の自然をつなぎ、人と生きものがともに豊かに暮らす社会の実現を目指します。また、英語版ホワイトペーパーの公開により、日本で培ってきた庭づくり・まちづくりの知見を海外にも発信し、ネイチャーポジティブの実現に貢献してまいります。

 

一般向けホワイトペーパー:「5本の樹」計画 white paper essential guide

鳥や蝶に着目する理由、都市の身近な緑の価値、在来樹種が生きもの同士のつながりを育む仕組み、そして庭から広がる緑のネットワークについて、「5本の樹」計画の考え方を暮らしに近い言葉でわかりやすく解説し、自然と共生するまちづくりのヒントを紹介しています。

▸ 日本語版(PDF
▸ English(PDF

 

 

 

専門家向けホワイトペーパー:「5本の樹」計画 white paper technical report

鳥と蝶を指標生物とし、種分布モデルやAOH(Area of Habitat:生息地面積)を用いて、過去の供給物件を対象に建設前後の状況を比較するなど、生きものが利用可能な生息地の変化を評価しています。これにより、「5本の樹」計画の生物多様性再生効果を、科学的かつ定量的に明らかにしています。また、都市緑地、グリーンインフラ、ワンヘルスアプローチ、ウェルビーイングといった観点から、生物多様性の再生によって生じる恩恵を可視化し、自然と共存する都市環境の価値や、都市の持続可能性、人々のウェルビーイング向上につながる意義を示しています。

▸ 日本語版(PDF

▸ English(PDF

 

積水ハウスの「5本の樹」計画について

日本の原風景である里山をお手本とし、その地域の気候風土や鳥・蝶などと相性の良い在来樹種を中心に植栽する、積水ハウスの庭づくり・まちづくり提案です。住宅の庭を点ではなく「緑のネットワーク」としてつなげることで、都市における生物多様性保全に寄与することを目指しています。2026年3月1日に取り組み開始から25周年を迎え、累積植栽本数2,143万本を達成しました(2026年1月31日時点)

 

 

 

積水ハウスと株式会社シンク・ネイチャーの協働について

積水ハウスと株式会社シンク・ネイチャーは、「5本の樹」計画が都市の生物多様性の再生にもたらす効果を科学的に検証・可視化し、その価値を社会に分かりやすく発信することを目的に協働しています。積水ハウスは、2001年から推進してきた在来樹種を活用した庭づくりの実績や植栽データを提供し、シンク・ネイチャーは生物多様性に関するデータ解析・評価の知見を活かして、鳥や蝶などの生きものへの効果を科学的に検証しています。本ホワイトペーパーでは、両社の知見を組み合わせ、人と自然が共生する都市づくりに向けた取り組みの意義を紹介しています。

*¹ ネイチャーポジティブとは、生物多様性の損失を止め、反転させ、回復軌道に乗せることを指します。