ロシアの侵攻から逃れたウクライナ人陶芸家が、1月から岐阜県に滞在し美濃焼の技法を作品に取り入れた。滞在中に開いた個展では、刀や武士をモチーフにしたオブジェを披露。ウクライナに残る家族らの無事を願って制作したといい「故郷が戦火の中にあるからこそ、作品で平和を伝え続けたい」と話した。
陶芸家は、ウクライナの首都キーウ出身のイエリザベタ・ポートノバさん(44)。陶片を使い、生き物を思わせる独特のオブジェが評価され、数々の国際コンクールで受賞してきた。ロシアの侵攻が始まった2022年2月、自身はフランス・パリに避難したが、家族はキーウに残った。戦闘では親しい芸術家を亡くしたという。
来日したのは、24年秋開催のコンペ「第13回国際陶磁器展美濃」がきっかけ。壊れた焼き窯の破片を使ったオブジェ「Kiln」がグランプリに輝いた。コンペ支給の補助金を利用し、今年1月から岐阜県多治見市に滞在した。
美濃焼を通して作風に変化があった。「銅版転写」という技法や特有のうわぐすりを使い、和風の模様を作品の表面に転写した。





