茂木外相(中央左)に提言を渡す県公一郎早大名誉教授(同右)ら=10日午後、外務省

 茂木敏充外相は10日、有識者から政府開発援助(ODA)に関する提言を外務省で受け取った。提言は、安全保障や経済安保など喫緊の課題への対応に、ODAを戦略的に活用するよう求めた。国際情勢の変化に応じ、優先度の高い事業へ予算や人員を柔軟に振り向ける仕組みの整備も促した。ODAに対する国民の支持回復も重要課題に位置付けた。

 ODAの在り方を協議する有識者会議(座長・県公一郎早大名誉教授)は今年3月に初会合を開き、計6回協議を重ねた。茂木氏は提言を受け、「国際情勢の厳しさが増す中、ODAの戦略的重要性は一層高まっている」と強調。実施に向けて検討を進め、2027年4月からの国際協力機構(JICA)の次期中期目標に反映したいとの意向を表明した。

 提言では、開発協力は途上国への支援にとどまらず、日本の外交政策を支える基盤だと位置付けた。ODAに民間企業や国際機関の技術や知見を取り込むほか、同志国の軍に防衛装備品を供与する「政府安全保障能力強化支援(OSA)」との連携も提案した。