【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)日本政府代表部の相川一俊大使は16日、欧州製の電気自動車(EV)などを優遇する「産業加速法案」に関し、欧州に進出する日本企業などを「不利益にさらす」として、EU側に再考を要請した。英紙フィナンシャル・タイムズに寄稿した。
法案は、公共調達や補助金支給で優遇する条件として、EU域内での一定の部品調達比率などを定めた。トヨタ自動車などの日本車メーカーはEU域外からも部品を調達しており、打撃となる可能性がある。
相川氏は「今日の統合された供給網のエコシステム(生態系)の現実を見落としている」と指摘。「欧州の競争力強化に必要なのは、日本企業などを組み込んだ信頼性が高く、安全な供給網を構築することだ」と訴えた。厳しい地政学的な環境下で、日本とEUは協力する必要があると呼びかけた。
法案には、中国メーカーの安値攻勢に対抗し、脱炭素に対応したEU域内の製品購入を増やして産業を強化する狙いがある。年内にも欧州議会で採決し、EU加盟国や欧州委員会との協議を経て最終決定する見通しだ。









