厚生労働省医薬品等行政評価・監視委員会は17日の会合で、服用後の死亡報告が続いた血管炎治療薬「タブネオス」について議論した。委員からは、重い肝機能障害への注意を医療関係者に促す安全性速報(ブルーレター)発出の指示が「遅かったのではないか」など、厚労省の対応を疑問視する意見が相次いだ。

 タブネオスは米企業が開発し、日本では難病指定された血管炎の治療薬としてキッセイ薬品工業が販売する。2022年の販売開始以降、20人の死亡が報告されており、同社は厚労省の指示で今年5月21日、ブルーレターを出した。

 厚労省は会合で、死亡例のうち服用との因果関係が否定できないのは2人で、うち1人は23年11月には肝機能障害が現れていたと説明した。キッセイ薬品から書面で報告が来たのは25年の第1四半期で、対応が必要と判断したのは26年春になってからだという。

 花井十伍委員(全国薬害被害者団体連絡協議会)は「もう少し厚労省の判断が早ければ、一部の死亡症例は防げたのではないか」と指摘した。