復興庁の看板=東京・霞が関

 高市早苗首相は17日の内閣改造で復興相と防災担当相を初めて兼務させ、細野豪志氏を充てた。復興庁が東日本大震災に対応した経験を、11月に発足する防災庁の業務に生かす狙いだ。ただ、東京電力福島第1原発事故からの復興途上にある福島県には、ないがしろにされているのではないかとの不信感もある。

 防災庁は巨大地震などの対策強化と併せて、熊本地震や千葉豪雨のような災害の復旧・復興にも取り組む。東日本大震災と原発事故の復興施策は復興庁の所管であり、業務に含まれない。

 高市首相は17日の記者会見で、復興相について「福島、東北復興の知見とノウハウの横展開も期待し、防災担当相を兼任してもらう」と説明。細野氏は2011年の震災発生後、民主党政権の原発事故担当相などとして奔走した経験がある。

 事故により、福島県では今も2万人超が避難生活を余儀なくされている。帰還困難区域の避難指示解除、除染土の県外最終処分など課題が山積みだ。一時避難生活を送った南相馬市の男性は兼務について「事故が忘れられた結果の表れだ」と苦言。