松波総合病院(岐阜県羽島郡笠松町,松波和寿病院長)は、膀胱がんに対する新たな膀胱温存治療「エドスチラドリン膀胱内注入液」を用いた治療を、令和8年8月10日から始めました。
膀胱がんは、膀胱の内側にできたがんが膀胱壁のどこまで深く到達しているかによって、「筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)」と「筋層浸潤性膀胱がん」に分けられます。
NMIBCは、初発時に診断される膀胱がん(尿路上皮癌)の約75%を占めるとされています(※1)。高リスクNMIBCでは、経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)後にウシ型弱毒結核菌(BCG)の膀胱内注入療法を行うことが標準的な治療の一つとされています。一方、BCGによる治療を行っても再発する患者さんがおり、なかでも十分なBCG治療後も再発・残存する「BCG不応性(BCG-unresponsive)」では、追加のBCG治療による効果が期待しにくく、膀胱全摘除術が標準的な治療選択肢とされています。
こうした患者さんに対しては、膀胱温存を目的とした治療薬は承認されていなかったため、根治的膀胱全摘除術が標準的な治療選択肢でした。しかし、フェリング・ファーマ株式会社が2025年に実施した調査(※2)では、BCG膀胱内注入治療を経験した筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者200名のうち、膀胱全摘除術を受けていない165名を対象とした追加調査において、97%の患者さんが「何があっても膀胱全摘除術は行いたくない」「できる限りの治療を行い、膀胱全摘除術は避けたい」と回答しており、重要なアンメット・メディカル・ニーズ(医療上重要性が高いにもかかわらず、適切な治療法が存在しない、または不十分な疾患領域に対する医療ニーズ)が残されていました。
このたび、当院泌尿器科部長の石田健一郎医師らのチームが導入した「エドスチラドリン膀胱内注入液」は、膀胱温存を希望する患者さんに対する新たな治療選択肢の一つとなり得ます。「エドスチラドリン膀胱内注入液」は、膀胱温存を目的とした治療薬として本年5月に承認、同7月に保険適用となった新薬で、当院が治療に導入した8月10日時点で全国で4例目、東海三県で初めてとなります。
ぜひ取材・報道をくださいますようお願い申し上げます。
※1 出典:日本癌治療学会「膀胱癌診療ガイドライン」
※2 出典:フェリング・ファーマ株式会社「筋層非浸潤性膀胱がん(NMIBC)患者調査Web定量アンケート」
https://www.boukougan.jp/patient-survey/

【松波総合病院について】
松波総合病院は、社会医療法人蘇西厚生会が運営する明治35年(1902年)創立の地域医療支援病院・地域災害拠点病院・地域がん診療連携拠点病院・がんゲノム医療連携病院・救命救急センターで、常に最高水準の医療提供を目指しています。
広報課 長谷川
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