各務原市に600以上ある古墳や10以上の古代寺院跡地に着想を得て、独自の視点で濃尾平野の古代研究に取り組む郷土史研究家の在野火人(ありの・ほひと)さん=ペンネーム=が、20年近く続けてきた研究の入門書「天火明尊入門 濃尾人に告ぐ」を出版した。
グーグル検索で岐阜新聞デジタルを優先表示!便利機能で岐阜のニュースをチェック同市で市民向けに開かれていた「動く市民教室」のガイドを担当していた在野さん。案内を重ねる中で、市内には豪族たちが築いた古墳群や須恵器の古窯跡、古代寺院跡地が密集していることに気付き、奈良時代から平安時代にかけて活躍した南都仏教を代表する高僧、護命(ごみょう)を輩出するなど、かつてこの地には高度な文化が築かれていたと感じたという。
退職後に研究対象を濃尾平野全域へと広げ、各地の神社で祭られている中心的な神「天火明命(あめのほあかりのみこと)」を軸に独自の研究を進めている。南宮大社(不破郡垂井町)や伊奈波神社(岐阜市)、村国神社(各務原市)といった主要な神社の祭神の系譜も研究するほか、金生山(大垣市)の鉱物資源を背景にした古代製鉄など幅広いテーマを網羅し、考古学や地質学の知見も取り入れながら文献だけでは見えてこない古代の濃尾平野の実像を探っている。
今回の著書は、これまで研究してきた歴史についてまとめており、「地元の人にこそ郷土のすごさに気付き、誇りに思ってほしい。一家に一冊の入門書としてもらえたら」と話した。同書は岐阜新聞社から出版。B5判、159ページ。2420円。
(祖父江恵太)










